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さかなドリーム、シリーズAで10億円調達― 日本食文化を未来につなぐ新規養殖魚ブランド「夢あじ」から広がる可能性 ―

株式会社さかなドリーム(千葉県館山市)は、シリーズAラウンドにおいて総額10億円の資金調達を実施した。今回の資金は、新規養殖魚の研究開発および自社ブランド「夢あじ」の量産体制確立に活用される。

同社の挑戦の背景には、乱獲や環境変化による天然魚の漁獲量激減と、味わいや旬の変化という社会的課題がある。一方で、世界的に日本食への関心は高まり続け、美味しい魚への需要は急増している。このギャップを埋めるため、同社は「天然に匹敵する味」を持つ養殖魚の開発に取り組んでいる。

第一弾商品「夢あじ」は、幻の魚「カイワリ」と南房総産「金アジ」を親に持つ世界初の養殖魚である。テスト販売では即日完売が続き、国内外のミシュラン星付きレストランでも提供されるなど、養殖魚の概念を覆す成果を上げている。今後は日本に生息する4,000種以上の魚の中から新たな養殖候補を探索し、日本発のグローバル魚ブランドを目指す。

株式会社さかなドリームについて

所在地:千葉県館山市湊493番地19 レアージュ館山オーシャンタワー1303
代表:代表取締役CEO 細谷 俊一郎
設立:2023年7月3日
事業内容:新規養殖魚の開発・生産・販売
公式サイト:https://sakana-dream.com/

現在、「世界一旨い魚を創り、届ける」という企業理念の実現に向けて、採用に力をいれているという。事業に関心をお持ちの方は、カジュアル面談に応募されたし。

・カジュアル面談:https://sakana-dream.com/Contents/FBFf-pub
・採用情報:https://sakana-dream.com/recruit

ZEROICHI編集部の注目点

  • 「社会課題×食文化」の解決策:天然資源の減少という社会課題に対し、日本食の根幹である魚文化を守りつつ未来へつなぐ技術的挑戦として評価できる。
  • ブランド化による文化輸出:単なる養殖魚開発ではなく、「夢あじ」をはじめとする独自魚種を通じて“日本発グローバル魚ブランド”を創出する意図は、寿司や和食を支える食材インフラ形成につながる。
  • 食の持続可能性の新モデル:持続可能な漁業やフードテック領域の文脈において、既存の“資源管理”ではなく“新たな魚を創り出す”という逆転発想は特異性が高い。

※本記事は、原文から一部編集・要約して掲載しています。