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「間が合う」とは何か? 【東工大大学院教授・三宅美博が語る コミュニケーションの質と未来への応用 その4】

堀江貴文氏は2月27日、東工大大学院教授の三宅美博氏を取材。「コミュニケーション」の質や応用などについて話を聞いた。(初回配信日:2017年3月6日)

人間とロボットの間を合わせれば、リハビリに利用できたりグルーヴ感を味わうことができる

三宅 そして今度は、このコミュニケーションを人間とロボットに置き換える。本物の人間とバーチャルなロボットの間で、足音を交換しながら歩くということをやるわけです。すると、さっきのヘッドホンの実験のように、お互いが間を合わせて歩くようになる。

堀江 へー。

三宅 これは歩行リハビリに使えます。この装置は「WALK-MATE(ウォークメイト)」という名前です。

堀江 これ、ランニングとかにも使えそうですよね。

三宅 はい。走るやつは「RUNNING-MATE(ランニングメイト)」と呼んでいます。

堀江 ランニングメイトは、すでにあるんですか?

三宅 それが、研究はしているんですが、残念ながらまだできてないんです。

堀江 そうなんですか……。

三宅 このように人間と機械がお互いに歩み寄る道具って、あんまりないですよね。多くは、人間は何もせずに機械が全部やってしまう。

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堀江 そうですね。

三宅 そこで、お互いが歩み寄れるということは、何か病気の治療などに応用できないかと思っていて、いまはパーキンソン病の患者さんのサポートの研究をしています。

その1はこちら

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三宅美博 Yoshihiro Miyake

東京工業大学大学院総合理工工学研究科教授。1959年生まれ。東京大学大学院薬学系研究科博士課程終了後、金沢工業大学助教授、東京工業大学大学院准教授を経て、現職に。共創システム、コミュニケーション科学、認知神経科学などが専門。

Photograph=川尻翔太 Edit=柚木大介 Text=村上隆保