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「実は海外から日本食のレシピが かなり検索されているんです」【 「kurashiru(クラシル)」堀江裕介代表が語る レシピ動画サービスの次の戦略とは? その4】

堀江貴文氏は5月17日、kurashiru(クラシル)の堀江裕介氏を取材。「レシピ動画サービス」の次の戦略などについて話を聞いた。(初回配信日:2017年5月27日)

今後はあらゆるメディアの力をうまく使ってサービスを伸ばしていきたい

裕介 僕、実はどうしても聞きたかったことがあって、それは“フジテレビ買収騒動”の時のことなんです。うちもテレビCMを出したり、番組で取り上げてもらうことが多くなって、マスメディアの力を再認識しているので、あの時はどんなことを考えていたのかなって。

貴文 あの時はスマホがなくて、インターネットの世界はPCだけだったから、今と環境が全然違うんだけど、当時、我々は圧倒的なリーチが欲しかった。できるだけ広告宣伝費をかけずに、いかにメディアパワーを持つかということが課題だった。それで結局、「一番楽なのはテレビ局を買うことだよね」という結論になったんだ。

裕介 フジテレビを買収できれば、当時のライブドアのサービスをすべて強化させることができたわけですよね。

貴文 テレビ局のリーチやMAU(マンスリー・アクティブ・ユーザーズ)って90%を超えているからね。「それが2000億円で買えるんなら安いもんだ」って話になった。だから戦略としては非常にシンプル。

裕介 そうですね。

貴文 フジテレビ側の問題はCMだけに頼りきっていて、有料課金ができていないから収益モデルが非常に脆弱だということ。今後、テレビの広告とインターネットの広告が逆転する瞬間がくるから、その時に経営状態が悪くならないようにテレビ視聴者の中で有料会員を作っておきたかった。

裕介 はい。

貴文 例えば、「スタジオで観覧したい」とか「生放送後のアフタートークを見たい」とか「女子アナのファンクラブ」とかなんでもよくて、その時にテレビ局がやれる有料課金ポイントって山ほどあったんだよね。

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堀江裕介(Yusuke Horie)

「dely株式会社」代表取締役。1992年生まれ。慶應義塾大学在学中に「dely株式会社」を設立し、2016年1月からレシピ動画サービス「クラシル」のサービスをスタート。2017年4月、米『Forbes』誌の「アジアを代表する30歳未満の起業家30人」に選出される。

Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保