頭髪治療を専門としているDクリニックは、日本医科大学形成外科学教室とピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:千代田区、代表:落合陽一、村上泰一郎)との共同研究を通じ、従来の投薬治療に非接触振動圧刺激を加えることで髪がより早く・多く生えるという研究結果を公表した。
現在の「発毛治療における課題」とは?
医療技術が発展した現代においても、AGAとして知られる男性型脱毛症に悩む人は多い。そのため、日本に限らず、世界中で日々投薬治療や植毛以外の新しい発毛方法が模索されている。
また、頭髪治療専門のクリニックであるDクリニックでは、「ミノキシジル」を用いた投薬治療を行っているが、この治療法の場合、効果の実感までに時間を要するうえに、後期ステージまで脱毛してしまった場合は治療効果に限界があるという課題がある。
そこで、 この課題を解決するべく、Dクリニックでは2012年よりバイオテクノロジー領域の研究をしている日本医科大学形成外科教室と共に共同研究を開始。
さらに、この研究と並行して同教室では別の研究課題において独自の波動制御技術を有するピクシーダストテクノロジーズ株式会社との共同研究プロジェクトが進行していた。
そして、これらの研究が同時期に進行していたことから、新しい発毛治療の発見を目指し、3者共同の毛髪研究が行われることになった。
従来よりも効果的な「新しい発毛治療」とは
これらの3者共同の毛髪研究によって、集束超音波照射による非接触振動圧刺激には、ミノキシジルの発毛効果を早めることと、長期的に治療を行うことで発毛効果を高める可能性があることが判明した。
というのも研究では、男性型脱毛症(以下AGA)を発症した19名を対象に、頭頂部に非接触振動圧刺激を与える箇所を設定。そこにミノキシジルを1日2回塗布し、非接触振動圧刺激を毎週1回20分照射した後に毛髪自動解析装置を用いて発毛効果を測定した。
その結果、ミノキシジルの塗布に加えて非接触振動圧刺激を照射することで、 ミノキシジルの塗布のみのケースと比べ、AGA発症者の毛密度が3ヶ月で+15.1%、6ヶ月で+16.6%ほど増加することがわかった。これにより、ミノキシジルと非接触振動圧刺激の併用がAGA治療での発毛効果に大きく効果があるということを確認することができたようだ。
近い将来、この研究結果はAGAに悩まされる多くの男性の新しい解決策となりうるだろう。また、今後、医療機関と企業が持つテクノロジーが合わさることによって、新たなソリューションが生み出されることも増えていくに違いない。
日本医科大学形成外科教室
組織工学・再生医学・メカノバイオロジー領域の研究を行っており、その研究成果は高く評価されている。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
世界をデジタルの観点から俯瞰し新たな均衡点へ導くことを目標としている大学発ベンチャー。デジタル世界と物理世界を繋ぐインターフェース技術を研究しており、連続的に社会に実装することでその実現を目指している。
Dクリニック
主要な大都市の頭髪治療において、255万人の治療実績を持つクリニック。皮膚科や形成外科、メンタルヘルスといった各分野の専門医と連携し、最適な治療を施す総合頭髪治療を提供している。