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AIが「動作」を数値化──スマホ1台で床反力・筋活動解析、ORGO「MYoACT」正式リリース

株式会社ORGO(本社:北海道札幌市、代表取締役:薦田典佳)は2025年7月、AI動作解析アプリ「MYoACT(マイオアクト)」を正式リリースした。
 本アプリはスマートフォンやタブレットで撮影した動画をアップロードするだけで、関節角度・筋活動・床反力などを推定し、3Dモデルおよびグラフで可視化することが可能となる。これまで高額な専用機器や多点カメラを必要としていた解析環境を、大幅に低コスト化した点が特徴である。

研究・医療・スポーツを横断する応用領域

MYoACTは、バイオメカニクス研究で培われた解析技術をAIに実装し、医療・健康管理、リハビリ計画の評価支援、スポーツパフォーマンス解析、さらには映像制作や工場作業の安全管理など、多様な現場で活用可能である。特に筋活動や関節トルクの可視化は、従来専門施設でしか得られなかったデータを一般利用者や現場単位でも取得できる点で画期的である。

技術的特徴とフォーマット対応

  • 単眼映像からの3Dデータ生成:1カメラ映像から全身3Dモーションを推定
  • 筋活動・床反力・重心位置の時系列出力:C3DやTRC、MOTなど標準フォーマットに対応
  • 導入の容易さ:ブラウザベースで利用可能、無料枠から試験的に使用可能

従来のモーションキャプチャや床反力計測システムは数百万円規模の投資が必要であったが、MYoACTはスマホ撮影のみで近似データを得られるため、研究予算の制約や現場制約を持つチームでも導入しやすい。

利用方法と今後の展望

利用は公式サイトでアカウント登録後、無料枠から試用できる仕組みである。将来的には解析精度や対応動作の拡充、スポーツ・医療研究コミュニティとの連携を深め、バイオメカニクスの民主化を進める計画である。

公式サイト
https://www.myoact.com/

※本記事は、原文から一部編集・要約して掲載しています。