株式会社シェアメディカル(東京都千代田区、代表取締役CEO:峯啓真)は、デジタル聴診デバイス「ネクステート」と医療用チャットサービス「メディラインワークプレイス」を組み合わせた、日本初の「遠隔看取り」サービスを開始した。本サービスは、医師の移動時間を削減しつつ、患者の尊厳ある最期を支える新たな終末期医療DXソリューションである。
背景には、無医地区の増加や医師高齢化による負担増大など、地域医療の深刻な課題がある。従来、死亡確認には現地での聴診が不可欠であったが、本サービスにより遠隔聴診を実現し、心音・呼吸音の停止をオンラインで確認できる。災害時にも途切れない医療継続性を担保する点も社会的意義が大きい。
死亡確認の流れは、瞳孔所見等の事前共有、メディラインによるオンライン接続、ネクステートによる遠隔聴診、医師の死亡確認、死亡診断書の代筆交付というプロセスで構成される。これにより、患者は慣れ親しんだ環境で最期を迎え、家族は尊厳ある看取りを実現できる。
メディラインワークプレイス」について
医療・介護従事者専用に設計されたメディカルメッセージングサービス。医師、看護師、薬剤師、ケアマネージャーなど多職種間での患者情報共有と連携を支援し、地域医療の質向上を実現する。
「ネクステート」について
最新の音響テクノロジーを搭載した次世代デジタル聴診器。心音や肺音などの微弱な生体音をデジタル化し、アンプによって最大1000倍まで拡大。内蔵されたデジタルシグナルプロセッサが心音・呼吸音を最適化し、聞き取りやすいクリアな音質を実現する。
ZEROICHI編集部の注目点
- 終末期医療×DXの革新性:従来不可欠とされた現地診療行為を遠隔化し、医療DXの到達点を示す事例である。
- 地域医療・災害対応の両面価値:医師不足が深刻な無医地区や災害時にも機能する社会インフラ性が高い。
- 尊厳のある看取りの実現:患者・家族・医師それぞれの立場で満足度を高める新しい医療モデルであり、人口減少社会における制度設計の先行事例となり得る。
※本記事は、原文から一部編集・要約して掲載しています。