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「再生可能エネルギーとしての水素を 太陽電池から高効率で作り出す」 【東大・杉山正和氏の考える 未来のエネルギーシステムとは?その4】

堀江貴文氏は12月21日、東京大学の杉山正和氏を取材。「未来のエネルギーシステム」などについて話を聞いた。(初回配信日:2015年12月26日)

トヨタは再生可能エネルギーの会社になるのか

杉山 それから、水素で作った電気で走るトヨタの燃料電池使用車「MIRAI(ミライ)」ってありますよね。あの車を買ってきて反対向きに使ったら、電気から水素ができるんじゃないかっていう話があるんです(笑)。

堀江 そうなんですか?(笑)

杉山 あの車ってメチャメチャ安いんですよ。あの容量(110 kW)の燃料電池を普通に調達しようとしたら数千万円はします。それがミライの販売価格は約700万円ですから。

堀江 安いですね。

杉山 だから、トヨタはあの値段で燃料電池を売ったら、すごく儲かると思うんですよ(笑)。それにトヨタが本気を出して研究すると、ものすごく安い電気分解装置ができる可能性があるんです。それで太陽光から水素を作って、海外のプラントから日本に持ってくるというビジネスを始めたらいいと思うんですけどね。そういう動きってないんですかね。

堀江 それって、よく考えればわかることなんですけど、将来的に車は自動運転になるじゃないですか。そして、自動運転になってカーシェアリング社会になっていく。すると個人で所有しなくなりますよね。

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Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保

杉山正和(Masakazu Sugiyama)

工学博士、東京大学大学院工学系研究科准教授(当時)。1972年生まれ。静岡県出身。1995年、東京大学工学部化学システム工学科卒業。2000年、東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻博士課程修了。