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「再生可能エネルギーとしての水素を 太陽電池から高効率で作り出す」 【東大・杉山正和氏の考える 未来のエネルギーシステムとは?その2】

堀江貴文氏は12月21日、東京大学の杉山正和氏を取材。「未来のエネルギーシステム」などについて話を聞いた。(初回配信日:2015年12月21日)

シリコンパネル型の太陽電池は今、日本で飽和状態にある

堀江 現在、使用されているのは、どれくらいの効率なんですか?

杉山 実験室で使うような高いレベルの機器でやれば46%くらいまでいきます。でも、現実に使うものとなるとレンズやいろいろなところで効率が落ちて、最終的には30%くらいになっちゃうんですよね。

堀江 でも、シリコン型の太陽電池よりは効率がいいですよね。

杉山 ええ。シリコン型の太陽電池が20%ですから。それに「まだ伸びしろがある」という言い方もできます。

堀江 じゃあ、40%くらいまでは行けると。

杉山 そうですね。それに、今の日本国内のシリコン型の太陽電池の市場って飽和状態の感があるんですよ。

堀江 そうなんですか?

杉山 シリコン型の太陽電池って、都合のいい時しか発電できないじゃないですか。朝から晩まで、パネルがちょうどいい角度になっているわけではない。だから、シリコン型の太陽電池はそのちょうどいい角度になってガンガン発電している時に、皆さんがしっかり電力を使わないと作った電気がムダになってしまうんです。そのバランスが難しいわけです。

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堀江 そうですね。

杉山 また、シリコン型の太陽電池でガンガン発電していて、皆さんもしっかり電力を使っていても、急に曇ってしまったら他の発電所が発電量を上げないとその地域は停電になってしまう。コントロールが効かないんです。それで、九州などでは「これ以上、太陽電池は入ってこなくていい」という話も出ています。

堀江 というのは?

その3に続く

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Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保

杉山正和(Masakazu Sugiyama)

工学博士、東京大学大学院工学系研究科准教授(当時)。1972年生まれ。静岡県出身。1995年、東京大学工学部化学システム工学科卒業。2000年、東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻博士課程修了。