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「アルファ線で進行がんを抑える」 【東大・児玉龍彦教授が語る、がん治療最前線 その4】

堀江貴文氏は11月22日、東大の児玉龍彦氏を取材。「がん治療」の最前線などについて話を聞いた。(初回配信日:2016年11月28日)

進行がん治療のプラットフォームを作る

児玉 今、僕らが開発している薬は、さまざまながんをマーキングする「キューピット」というマーキング剤と、「サイキ」という治療薬です。これにアルファ線を出す物質をくっつけたい。

堀江 なるほど。

児玉 ただ、日本だとアルファ線の研究には20倍の危険率をかけなければいけないので、東大のアイソトープ総合センターで100匹くらいのネズミで実験する技術や時間があっても、1回に5匹までしかできない。

堀江 サンプルが全然、足りないわけですね。

児玉 はい。

堀江 どうするんですか?

児玉 それで、スウェーデンの研究者たちと一緒にやろうとしているんです。スウェーデンはアルファ線研究の歴史が長く、アルファ線のことをよく知っているのでムダな規制はしない。だから研究がしやすいんです。

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その1はこちら

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Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保

児玉龍彦 Tatsuhiko Kodama

東京大学先端科学技術センター教授/東京大学アイソトープ総合センター・センター長 (当時) 。1953年生まれ。東京都出身。東京大学医学部卒業後、東大病院に医師として勤務。マサチューセッツ工科大学研究員を経て、1996年に東大先端科学技術センター教授に