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「塗る太陽電池」の開発!【理研・尾坂格氏の考える 未来の発電のカタチとは?その2】

堀江貴文氏は3月7日、理化学研究所の尾坂格氏 (当時) を取材。「発電」の未来などについて話を聞いた。(初回配信日:2016年3月7日)

窓にシースルーフィルムを貼って太陽光発電が可能

堀江 塗って作る太陽電池の実用化のほうはどうなんですか?

尾坂 現在、いつくかの企業が一生懸命、努力されているところだと思います。例えば『三菱化学』は、シースルー発電フィルムの実用化と市場開拓を開始しました。塗って作る太陽電池はピラピラするくらい薄くなるのでシースルーにすることができるんです。シースルーだとビルの壁だけでなく、窓にも貼ることが可能です。

堀江 それで発電した電力って、何に使えるんですか?

尾坂 ビルで使用するすべての電気を、シースルーフィルムで発電した電力でまかなうというのではなく、例えば屋上にはこれまでのパネル式の太陽電池を置いて、壁や窓にはシースルーフィルムを貼るなど、トータルでビル全体の電気をまかなうということだと思います。

堀江 そうした素材系の新技術って、建物などに使われ始めていますよね。酸化チタンとか。

尾坂 酸化チタンは代表的な光触媒ですよね。

堀江 光触媒で汚れがつきにくくなるんですよね。

尾坂 そうです。

堀江 エネルギー変換効率はどうですか。シリコン型の太陽電池と比べて?

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その3に続く

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Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保

尾坂格 Itaru Osaka

工学博士、理研上級研究員 (当時) 。1975年生まれ。岡山県出身。2002年、筑波大学大学院工学研究科修了後、富士フイルム研究員、カーネギーメロン大学博士研究員、広島大学大学院工学研究科助教を経て、2013年に理化学研究所創発物性科学研究センター上級研究員に。2014年からは筑波大学客員准教授を務めている。